日本史オンライン講座 秦野&松本

大学講師秦野裕介と高校教師松本恵司のコラボによる日本史オンライン講座。秦野先生が解説する「研究者と学ぶ日本史」、そこで学んだ知識を高校生向けにアレンジして松本が作った「高校生のための日本史」があります。
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卑弥呼は親魏倭王 親魏〇〇王は世界に二人だけ 

親魏倭王は倭王より偉いのか?と疑問に思ったことはありませんか。私、日本史を教えながら、疑問に思っていました。

山川の日本史B21ページ

『卑弥呼は239年、・・・「親魏倭王」の称号と金印、・・・をおくられた』

倭王という表現は他にも見かけますが「親魏倭王」と「親魏」がついているのは卑弥呼だけです。親魏倭王は倭王より偉いのか、それとも大したことはないのか?

実は、親魏〇〇王は世界に二人しかいないのです。もう一人は「親魏月氏王」。インドのクシャーナ朝のことで、北インドを支配した大国です。ということは、親魏倭王である卑弥呼はクシャーナ朝の支配者と同じくらい偉いのです。あるいは、同じくらい偉くないといけないのです。

魏は、魏呉蜀に分かれた三国時代を戦っていました。魏の敵である蜀の背後にいるのが月氏、呉の背後にいるのが邪馬台国。二つの国はとても大切な勢力でしたから、魏は「親魏倭王」「親魏月氏王」という特別な王にしました。

クシャーナ朝は大国だけれど、倭は小さな国ではないのか?という疑問はもっともで、実はそのとおり。なんだけれども、親魏〇〇王と並べる以上は、両国は同じくらい大きくて東西に対照的な位置になければならない。ということで、邪馬台国の位置が「帯方郡から一万二千里」になるのだそうです。帯方郡から一万二千里というと海の中。なんだけれども、邪馬台国はそこになければならない。

というような話が、東洋史の渡邊義浩先生の論文 『三国志』東夷伝倭人の条に現れた世界観と国際関係(PDFで公開)に書いてありました。

興味のある人に一読を薦めます。

 高校日本史Q&A

 

渡邊義浩先生が出演している動画です。15分あたりからです。

2019.11.13 Wednesday