日本史オンライン講座 秦野&松本

大学講師秦野裕介と高校教師松本恵司のコラボによる日本史オンライン講座。秦野先生が解説する「研究者と学ぶ日本史」、そこで学んだ知識を高校生向けにアレンジして松本が作った「高校生のための日本史」があります。
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フリーランス てまきねこ2018.02

退職記念に「大人のための高校世界史」という録画を作りYouTubeに公開した。これが最後の授業で、4月からはフリーランス。仕事を受注しなければならない。学校には非常勤講師という職種がある。時給が約3000円。

一見すると好条件に見えるが、計算してみると週18時間の授業で年収が約200万。社会保険はなく、不安定な一年契約、夏休みや夜間の副業を加えても生活を支えることはできない。ブラック職種として話題になるはずである。年金を受給している場合、非常勤講師は悪い条件ではない。健康維持を兼ねて週に数時間の授業を楽しんでいる人は多い。

時給3000円と書いたが、正確には一コマが3000円。授業をするためには予習・プリント作成・宿題チェックなどが必要なので、一コマの授業に2~3時間はかかる。実質的な時給は1000円程度になってしまうのである。フリーランスの受注は、非常勤講師の時給をベースにしてどれだけ時間単価を積み上げるかで決まる。

私が就職した1970年代「良い大学に行って良い会社に入る」ことを誰も疑わなかった。山一証券の破綻から神話は揺らぎ始めたが、フリーランスが有利になったわけではない。学校の進路指導は迷っている。終身雇用が崩壊しかけていることは理解していても、フリーランスを薦めるところまでは踏み込めないからだ。その結果、医療系のように資格のとれる分野が人気化している。

ドクターXは医療のフリーランスという究極の夢を実現したドラマである。フリーランスから一歩進むとアントレプレナー(起業家)になる。面白いことに、命令に従う宮仕えと自分で判断するフリーランスでは異なった世界が見える。

 

670文字のエッセイ一覧

2019.11.21 Thursday