日本史オンライン講座 秦野&松本

大学講師秦野裕介と高校教師松本恵司のコラボによる日本史オンライン講座。秦野先生が解説する「研究者と学ぶ日本史」、そこで学んだ知識を高校生向けにアレンジして松本が作った「高校生のための日本史」があります。
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校歌あれこれ てまきねこ2018.04

長かった教師生活も終わり、今日からフリーランスの生活が始まる。二月には卒業式があり、最後の校歌を歌った。生徒として小学・中学・高校・大学、教師としてあちこちの高校の校歌を聞いてきた。

このなかから感性に触れる校歌を選ぶなら「行く雲のかげりも静か、真昼時、火と鉄のわが町よ」の双葉中学と「光る野に立つ常盤木よ」で始まる鈴蘭台西高校。鈴西の校歌は鳥の望みや花の願いを歌ったあと「明日をめざして今こそ翔ぶ、力のかぎりで終わる。学校名を入れることなく校風を表現するという高度な手法をとっている。

双葉中学の作詞は平和運動の指導者でもある詩人小野十三郎。鈴蘭台西の作詞は安水稔和、神戸新聞文芸欄の詩の選者である。プロの詩人が作った校歌は言葉のエッジが効いている。

龍野高校の校歌は「揖保の流れの水清く」に始まるクラシックなスタイルだが、平和・人道・正義などが散りばめられていて戦後民主主義を感じさせる。作詞は北原白秋とともに活躍した竹友藻風。

不思議なのは大学の学歌で、在学中に歌ったことがない。甲子園ボウルで日本一になったとき、応援席で熱唱したのは「青春の息吹に満ちて」という応援歌であった。

この原稿を書きながら大学のホームページを読んで驚いた。「九重に花ぞ匂へる千年の京にありて」という学歌は、昭和15年、「青少年学徒ニ賜ハリタル勅語」の趣旨に応えるために公募されたものらしい。作詞は水梨彌久。この曲が学歌として残っている理由を知りたいものだ。「紅萌ゆる丘の花、早緑匂ふ岸の色」の寮歌は明治38年に作られた。こちらの曲は人気があって、今でも口ずさむ人が多い。

 

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2019.11.21 Thursday