日本史オンライン講座 秦野&松本

大学講師秦野裕介と高校教師松本恵司のコラボによる日本史オンライン講座。秦野先生が解説する「研究者と学ぶ日本史」、そこで学んだ知識を高校生向けにアレンジして松本が作った「高校生のための日本史」があります。
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塾と学校の未来 てまきねこ2018.12

新聞に「塾が大連合」という大きな見出し。IT化の波で中規模塾が立ち行かなくなっているのだろう。大手が三グループに統合されるのは学習塾市場の成熟化を示す。メガバンク・コンビニ・携帯電話がその典型。

思い起こすのは、商店街がスーパーに変わっていった頃。店の個性がなくなり、全国チェーンのスーパーで同じ商品を安く買えるようになった。学習塾が同じデジタル教材を使うようになると、どの塾を選んでも差がなくなる。これをコモディティという。コモディティになると付加価値が下がり、塾教師の収入が減る。商店の店主が大規模店のパート労働者に代替されたプロセスと同じである。

塾が三社に集約された後に何が起きるかは、商店街を駆逐したスーパーの現状を見ると予想できる。スーパーの次に登場したのは、激安店とコンビニとアマゾン。自宅でネットを使って学習できるなら、塾まででかける必要はない。便利で安価なネット配信塾が増える。

世の中は面白いもので、大量生産品が普及すると、もう一方に高価な手作り品が現れる。教師とふれあいながら少人数で学ぶ塾。「あの先生に学ぼう」という教師の魅力を謳う私塾が現れるだろう。

今でも大手の塾はブランドを二つ持っていて、高級車と軽自動車のように使い分けている。高級ブランドは先生との対話と生徒の自主性を重視するアナログ型。一般ブランドは生徒の管理とデジタル教材。

学校はどうなるだろう。授業はIT化が進むが、学校の本質は先生や同級生とのコミュニケーションにある。塾の大連合は、実力派個人教師の私塾の台頭と、学校の本質的機能の見直しをもたらすと予想する。

 

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2019.11.12 Tuesday